創業計画、早くも破綻。
最近、我ながらくだらない内容のエントリが続いていたので、
今日は少し堅めの内容を書いてみたいと思う。
心なしか、文体もいつもと比べ、硬めのような気がする。
気のせいか、壁紙も違う気がする。
さて、今日のテーマは、「貸すも親切、貸さぬも親切」である。
(以下、業態・数値等は、実際の企業と関係ないものに変えている。)
私の勤め先で創業支援した、ある中華料理店の話。
コンセプトは、リーズナブルな値段で上質な空間を満喫できる店。
創業計画の内容は月商900万(座席数50席、客単価5,000円)であった。
ところが実際、店舗をオープンしてみると、
月商100万ちょっと、という惨々たる結果。
社長はまさに、右往左往している状態であった。
という事案であった。
ここで、創業計画を少し詳しく分析してみると、
月25日営業として、月商900万円を達成するためには、
日商36万円。座席数50で客単価5千円とすると、
1日、1.44回転が必要。
・・・果たして、可能か?
私なりに試算してみた。
ランチは、客単価1千円で0.8回転=4万円
ディナーは、客単価5千円で0.6回転=15万円
(0.6回転の根拠は、金曜は1回転、それ以外の日は0,5回転と考えた。
厳密には、季節変動等を加味する必要があるが、ここでは省く。)
日商=19万円
月商(25日営業)=475万円
・・・計画は、やや甘いのでは?という感じがする。
あるコンサルに聞いても、この店では月商5百万がいいところ、とのことであった。
私たちの仕事は中小企業の支援であり、
創業したいと思う事業者に対しては、最大限の支援をさせていただくべきである。
創業の活性化は、中小企業施策の重要な柱の一つでもある。
しかし、今回のケースでは、
社長はこれまで貯めてきた多額の個人預金を、店舗の改装費として拠出している。
また、このまま借入を返せなくなったら、社長は自宅を失う恐れもある。
そう考えると、
時には社長と喧嘩してでも、
創業計画を断念させることも必要なのではないか、
とそんなことを感じてしまった。
(もちろん、計画の「断念」は最終手段。計画の「修正」で対応するのが基本である)
ちょっと、この文体は疲れるので、次回から普通に戻します。。。
壁紙も、戻します。。。