町工場の騒音公害?


先日伺った、某製造業A社の話です。


A社は「準工業地域」に立地しており、長年地元で製造業として営業してきました。


現在は、社長の息子もA社の仕事を手伝っており(後継予定)、


規模は小さいものの(零細企業)、家族一丸で頑張っている会社です。




数年前まで、A社の工場の周りには、A社と同じような小規模な町工場が


たくさん立ち並んでいました。


しかし、海外との競争激化や後継者難等の理由により、


A社の周りの町工場は次々に廃業していきました。


そして、その跡地には住宅が建築されました。



もともとA社の周りには工場しかなかったため、騒音の問題もなく、


A社は24時間フル操業が可能でした。


しかし、周りに住宅が立ち始めると、夜間の操業には問題が発生してしまいます。


当然、周辺の新しい住民からは「夜間操業停止」を求められてしまいます。


でも、A社にとって夜間の操業を止めるということは、死活問題になります。



A社の社長は、


自分の会社は長年地元で今の形(24時間操業)で営業してきたのに、


何で、後から来た住民に文句を言われなければならないのか、


という気持ちを強く持っています。



結局、現在A社は工場の壁に防音素材を張り巡らせて、


24時間操業を続けています。



国も、工場立地については産業集積の支援など各種の支援を行ってるようですが、


なかなか小規模・零細企業には恩恵が回ってこないのが実情なんですよね・・・。


個人的には、こういった家族だけで経営している町工場が、


無理な受注(短納期・小ロット・高品質)を確実にこなしてきたことで、


日本の製造業を支えてきたような気もするんですけど・・・。