まだまだ能力不足。
LECから、昨日の「口述調査のお願い」のお礼のメールが届いてました。
その内容によると、
「筆記試験における事例の出来・不出来と、口述試験の出題事例は関係ない」
そうです。
僕が口述試験で事例1、3を出題されたのは、偶然だったようです。
大変失礼しましたm(_ _)m。
今日は久々に仕事の話です。
でも、守秘義務があるため、事実をそのまま書くことは出来ません。
なので、これから書くことは、あくまで「事実を基にしたフィクション」です。(2次受験経験者なら、一発でこれがフィクションだって分かると思います。。。)
僕は中小企業支援機関で、融資の審査を担当しています。
今日も、あるメーカーから新製品の原材料仕入資金の借入の申込を受けました。
社長「最近、うちの会社で新製品の『イカ味の揚げせんべい』を発売したんですよ。」
僕「へぇ〜、その新製品ってどんなモノなんですか?」
社長「うちのせんべいは、そこらのせんべいと違って、良く噛み締めて味わうと、
イカの味が良く感じられるものなんだ。味には自信があるんだよ。」
僕「味はよさそうですね。ところで、販売先は何社くらい確保してるんですか?」
社長「それが、商社を通じて東京と大阪のGMSなんかで販売を始めてはいるんだけ
ど、思うように売上が伸びてないんだよね。」
僕「そうですか・・・。今までにどんな販売促進をされたんですか?」
社長「店頭でのキャンペーンなんかもしたんだけど、あんまり反応がなかったね。
テレビ番組でとりあげられたこともあったよ。ただ放送時間が朝の5時だったん
で販促効果は殆どなかったね。
テレビCMも考えたけど、費用対効果を考えるとどうかと思うし・・・。
でも、実際に買ってくれた個人のお客さんからは『おいしかった』っていう
感想を結構もらってるんだ。だから、間違いなく味はいいんだよ。
うちは製造は得意なんだけど、マーケティングが下手なんだよね・・・。」
僕「中小企業支援センターには、マーケティングの専門家の派遣制度がありますけ
ど、ご利用してみてはいかがですか?
確か費用の3分の2は補助されるはずですけど・・・。」
社長「振興公社にも行ったし、実は中小企業総合展にも出展したんだよ・・・。
専門家のアドバイスも受けたんだよ。
でも、いまひとつ効果があがらなかったんだよね・・・。」
僕「・・・・それは困りましたね。」
この会社、本当に2次試験の事例2に出てきそうな会社でした。
モノづくりは得意だけど、売り方を知らない典型的な中小製造業。
社長も、どうやって販路を拡大していけばいいか本当にお困りのご様子でした。
このブログを読んだみなさんは、右往左往する社長にどんな提案をなさいますでしょうか?
2次試験であれば、「個人客の評判が上々である」ことを機会と捉え、例えば、「インターネットを使って消費者に直販する」という解答も十分考えられるかなぁと思うんですけど、どうでしょう?
実際、社長に「消費者直販してみたらどうですか?」って聞いてみたんですよ。
そしたら、
「そういうことも考えて行かなきゃなんないんだろうけど、
うちの会社じゃ、今までネット販売なんてしたこともないし、
そんな技術を持った社員もいないよ。」
とのお答えが帰ってきました(まさに「戦略は組織に従う」ですね)。
やはり、2次試験を解くのとは勝手が違います。。。
「商品はいいんだから、きっかけさえあればきっと売れますよ」
などと何の意味もない励ましの言葉を掛け、今日のところはお帰りいただきました。
僕が診断士をとろうと思ったのは、まさに今日お会いしたような社長のお役に立ちたかったからなんですよ。
2次筆記には受かりましたが、診断士としての能力はまだまだ全然足りてないなぁ〜ということを、今日は痛感しました。