「経済的発注量が理解できた」の続き


分かりやすいかどうかは、あんまり自信がないですが、
とりあえず学んだ内容を書き出してみようかと思います。


まず前提条件として、

  • 経済的発注量とは最も費用が安くなる発注量である。
  • 材料の発注費用=保管費用となる場合に最も費用が安くなる。

というところを押さえたいですね。


あとはこの発注費用=保管費用を具体的に分解して考えていきます。

  • 発注費用は、発注回数×1回あたりの発注費用で求まりますね。
  • 保管費用は、平均在庫量×材料一個あたりの保管費用で求まります。

ということで、

  • 発注回数×1回あたりの発注費=平均在庫量×材料一個あたりの保管費用

という式を解くと経済的発注量が求まります。この式が基本形。
ここまでは、暗記しなくとも理屈で分かると思います。

この式をさらに変形させます。


ここで、発注回数についてよくよく考えてみると、
発注回数というのは、

  • 発注回数=材料の総使用量÷1回あたりの発注量

で求まります。


さらに、平均在庫量について考えると(リードタイム、安全在庫は考えません)、
平均在庫量というのは、1回あたりの発注量の半分くらいになります。
たとえば、1回当たり100個注文する場合、
在庫量は、


100個⇒0個⇒発注⇒100個⇒0個⇒発注⇒100個⇒0個


という感じで変化します。
これをならすと、大体50個になるというのは、何となくお分かりいただけますでしょうか?
つまり、平均在庫量は

  • 平均在庫量=1回あたりの発注量÷2

で求まります。


ということで、基本形の式をちょっと変形させると、

  • 材料の総使用量÷1回あたりの発注量×1回あたりの発注費用=1回あたりの発注量÷2×1個あたりの保管費用

という式が出来上がります。これが完成形。
この式に色々な数字を入れて計算していきます。

基本形の式を理解した上で、発注回数と平均在庫量をそれぞれ分解すると
この式に辿り着きます。
なので、丸暗記は必要ないと思うんですけど、如何なものでしょうか?


蛇足ですが、この完成形の式から、例のルートを使った式に変形させていきます。

1回あたりの発注量というのが経済的発注量ですから、
これをQとして完成形の式を解いていきます。

  • 材料の総使用量÷Q×1回あたりの発注費用=Q÷2×1個あたりの保管費用

両辺に2Qをかけて、

  • 2×材料の総使用量×1回あたりの発注費用=Q(2乗)×1個あたりの保管費用
  • Q(2乗)=2×材料の総使用量×1回あたりの発注費用÷1個あたりの保管費用

で、例の公式に辿り着きます。


ちなみに、診断士のテキストでは、

  • 一個あたりの保管費用=材料単価×1個あたりの在庫維持費率

ということで、さらに分解してるものもあるようです。